50代、体力測定の平均値を見て気づいた「キャパオーバー」のサイン

心と体を整える

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先日、庭仕事をしていて、ちょっとしたケガをしました。
詳しいことは省きますが、幸い大事には至らなかったものの、後から振り返って「あれ、なんで私、あんな不注意なことをしたんだろう」と考え込んでしまいました。

答えはシンプルでした。体力のキャパオーバーに、自分で気づいていなかったのです。

「疲れているな」とは思っていました。でも、それが「注意力が落ちるレベルまで来ている」とは、正直思っていませんでした。50代になってから、なんとなく感じていた「前より疲れやすいかも」という感覚。今回のことで、それを一度、数字で確認してみようと思い立ちました。

「50代、こんな時は要注意。体力のキャパオーバーのサイン」

40代までなら気にならなかった疲れや違和感が、50代に入ってから急に「あれ?」と引っかかることはありませんか。実はそれ、体からの小さな警告サインかもしれません。

  • 同じ動作なのに疲れの抜け方が違う — 前日の疲れが翌朝まで残っている、休んでも回復しきらない感覚がある
  • 注意力が散漫になる — いつもならしないような小さなミスや、物にぶつかる・つまずくといったことが増える
  • 階段や段差でふらつく — 筋力や体幹の踏ん張りが利かず、バランスを崩しやすくなる
  • 集中していたはずなのに、気づいたらぼーっとしている — 頭と体が連動していない感覚
  • 「大丈夫」と思っていた動作で急に体が追いつかない — 若い頃の感覚のまま動いてしまい、実際の体力とのギャップに気づかない

こうしたサインは、「まだ大丈夫」と思っている時ほど見過ごしがちです。私自身、キャパオーバーで不注意になっていたことに、後から振り返って初めて気づきました。

50代女性の体力、平均値はこのくらい

スポーツ庁が毎年行っている「体力・運動能力調査」という調査があります。学校で受けた体力測定と同じ項目を、大人になってからも継続して調査しているものです。50代女性の平均値を並べてみると、こんな感じになります。

測定項目50545559何を測る項目か
握力約28kg約27kg全身の筋力の目安
上体起こし(30秒間)約15回約12回腹筋・体幹の筋力
長座体前屈約42cm約42cm体の柔らかさ
反復横とび約40点約38点敏捷性・とっさの動き

数字だけ見ると、「握力」「上体起こし」「反復横とび」は年齢とともに緩やかに下がっていく一方、「長座体前屈」(柔軟性)はそれほど大きく変わらないのが特徴的です。つまり、体の中でも「衰えやすい部分」と「そうでもない部分」がはっきり分かれているということですね。

自分の数字と照らし合わせてみると、案外「あ、これは平均より低いかも」と気づく項目があるかもしれません。

なぜ50代から衰えを感じやすくなるのか

女性の体力は、40代後半から50代後半にかけて低下が目立つようになる時期だと言われています。
これは単に「年齢のせい」というだけでなく、この年代の女性は仕事や家事に追われて、運動する機会そのものが減ってしまうことが大きな理由とされています。

つまり、体力の低下は「歳を取ったから仕方ない」ものというより、「動く機会が減ったから」という側面が大きいということです。裏を返せば、意識して体を動かす時間を作れば、その分だけ取り戻せる余地があるとも言えます。

私自身、専業主婦から50代で仕事を始めて、今は仕事中心の生活リズムになりました。忙しさの種類は変わりましたが、「体を動かす時間」を意識的に作らないと、あっという間に運動不足になってしまうのは、身をもって感じているところです。

今から鍛えても間に合うのか

これは、はっきり「間に合う」と言えそうです。

ある研究では、65歳から96歳までの人に筋トレをしてもらったところ、どの年齢の人にもトレーニングの効果が確認されたという結果が出ています。しかも、筋トレを始める前に体の機能が低下していた人ほど、効果が出やすい傾向もあるそうです。
「もう年だから」
「今さら鍛えても遅い」
という考え方自体、専門家の間ではむしろ誤りとされているようです。

50代はまだまだ、体力づくりのスタートラインに立てる年代だということですね。

何から始めればいいか

闇雲に鍛えるより、加齢で特に低下しやすい「下半身」と「体幹」を優先するのが効率的だとされています。ジムに通わなくても、自宅でできる基本の3つを紹介します。

スクワット(太もも・お尻を鍛える)

足を肩幅に開いて立ち、椅子に座るようなイメージでゆっくり腰を落とし、また立ち上がる動きです。膝がつま先より前に出過ぎないように注意しながら、5〜10回を目安に。歩く・立ち上がるといった日常動作にそのまま直結する筋肉が鍛えられます。

かかと上げ(ふくらはぎを鍛える)

壁や椅子の背もたれに手を添えて立ち、かかとをゆっくり上げ下げするだけの動きです。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、血流を送り返すポンプの役割を持っています。台所仕事の合間など、ちょっとした時間にもできます。

プランク(体幹=お腹まわりを鍛える)

うつ伏せの状態から、肘とつま先で体を支えて、体を一直線に保つ姿勢のことです。「腕立て伏せの途中の姿勢で止まる」とイメージすると分かりやすいかもしれません。最初は10〜20秒キープできれば十分です。姿勢の崩れを防ぎ、腰への負担を減らす効果も期待できます。

いずれも、無理のない範囲で、週に2〜3回続けることを目指すのがポイントです。
毎日頑張りすぎて三日坊主になるより、少ない回数でも長く続けられる方が、結果的に体力の維持・向上につながります。

自宅で簡単に測ってみる

自分の数字、気になりますよね。特別な検査を受けなくても、家庭でおおよその目安を測る方法があります。

握力 

家庭用の握力計(スメドレー式など)が数千円程度で購入できます。体力測定用として販売されているものなので、目安として十分な精度で測れます。

上体起こし(腹筋)

 仰向けに寝て、ソファやベッドの脚に足首を引っ掛けて固定すれば、一人でも測定できます。スマホのストップウォッチで30秒計測すればOKです。

長座体前屈 

実はこのテスト、多くの人がイメージする「足先を触れるかどうか」とは、少し仕組みが違います。
正式な測定では、まず壁に背中とお尻をつけて座り、腕を伸ばして測定器に手を置いた「その最初の位置」にスケールの0cmを合わせます。基準点は足先ではなく、腕を伸ばして触れた最初の位置なんです。そこから体を丸めてどれだけ押し出せるかを測るので、足先に届かなくても、平均的な40cm前後のスコアが出ることは十分あります。
家庭では、壁に背中とお尻をつけて座り、両足を伸ばして前屈し、指先が届く位置にメジャーを置く簡易的なやり方で代用できます。厳密な数値でなくても、「以前より届く/届かない」の変化を見るだけで十分参考になります。

反復横とび 

床に100cm間隔でテープを3本貼り、20秒間で何回またげるかをスマホのタイマーで計測します。リビングなど、少し広さのあるスペースがあればできます。

まとめ

今回、思いがけないケガをきっかけに、自分の体力について改めて考える機会になりました。
「疲れやすくなった」という感覚は、単なる気のせいではなく、統計的にも裏付けのある変化だったこと。そして、今から始めても決して遅くはないということ。
この2つが分かっただけでも、気持ちが少し軽くなりました。

50代は、体力が落ち始める年代であると同時に、まだまだ鍛え直せる年代でもあります。
無理のない範囲で、少しずつ体と向き合っていきたいと思います。

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